昨今はまさにクラウドの時代。クラウドを使ってオンラインストレージだけでなく、様々なサービスが稼働している。そんな中、Microsoftはクラウドを利用して新しいサービスの提供を開始した。
それがWindows365だ。Microsoft365はOfficeのサブスクリプション契約だが、Windows365は何のサブスクリプション契約となるのか。本記事ではWindows365の基本的な概要と、個人向けに利用できるのかという点について解説していく。
Windows 365とは

Windows365は正式にはWindows 365 Cloud PCといい、2021年8月より本格的にサービスが始まったクラウドPCサービスのことだ。
執筆日時点(2021/08/04)では個人向けではなく、中小企業向けと大企業向けにサービスが展開されており、毎月一定料金を支払うことで、仮想のWindowsをどんなデバイスからでも実行できるサービスだ。
昨今の新型ウィルスの影響で、テレワークという働き方が急速に全世界で広まった。そんな時にこのWindows365を利用することで、社員はどんなデバイスからでもクラウドにあるWindowsにアクセスして、仕事を行うことができる。
Windows 365によって社用PCという考え方が変わる
これまで社用パソコンが配られていて、そのパソコンを持ち運ばないと仕事ができないというのが一般的だったが、その社用パソコン自体がクラウド化され、そのクラウドにどんなデバイスからでもアクセスできる、というイメージだ。

具体的にはこんな感じ。
- Before
これまでは会社からパソコンを提供され、それぞれが家に持ち帰ったりしてそのパソコンで仕事をしていた。 - After
これからは、会社がWindows 365に契約することで社員は好きなデバイスからその契約しているクラウドにアクセスすればすぐに続きから仕事を始めることができる。
このサービスの提供により、会社側のメリットが大きい。もちろん会社としては社用PCをシンクライアント化しているだろうが、Windows365を利用することで情報漏えいなどのセキュリティリスクに関してはほぼMicrosoft依存になる。
Windows365とMicrosoft365って何がちがうの?
昨今のMicrosoftはやたらと365をつけたがる。どれも非常に便利なサービスだが、名前が似ていてはどれがどれなのか分からなくなるという方もいるだろう。
ということで365という名前がつくサービスについて下の記事でまとめているのでぜひチェックしてみてほしい。

Windows365の利用料金

Windows365は現在「Business」プランと「Enterprise」プランが発表されており、個人ユーザー向けに展開されるかどうかについては発表されていない。いわゆる中小企業向けと大企業向けという位置づけだが、それぞれCPUやメモリ、ストレージの構成によって値段が異なる。
CPU | メモリ | ストレージ | 料金 |
1vCPU | 2GB | 64GB | 3,260円 ユーザー/月 |
2vCPU | 4GB | 64GB | 4,350円 ユーザー/月 |
128GB | 4,760円 ユーザー/月 | ||
256GB | 5,980円 ユーザー/月 | ||
8GB | 128GB | 6,120円 ユーザー/月 | |
256GB | 7,340円 ユーザー/月 | ||
4vCPU | 16GB | 128GB | 9,510円 ユーザー/月 |
256GB | 10,740円 ユーザー/月 | ||
512GB | 14,270円 ユーザー/月 | ||
8vCPU | 32GB | 128GB | 17,260円 ユーザー/月 |
256GB | 18,480円 ユーザー/月 | ||
512GB | 22,010円 ユーザー/月 |
Windows365はブラウザで利用できる

Windows365の何がすごいのかというと、ブラウザ利用というところである。個人的にはこの点が一番気に入っているのだが、利用者はほぼデバイスに制限されることがない。
自分の好きな端末のWebブラウザーからログインすることで、どの端末からでも同じアプリ、ツール、設定、データを利用することができるのだ。
さらに、接続する端末を切り替えたとしてもクラウドの状況に変わりはないので、中断したところからすぐに作業を開始することができる。
以前M1 MacでWindowsは使えるのか、という記事を執筆したがこうも簡単にWindowsを実行できるようになるとは思わなかった。ブラウザーからの起動なので、もちろんM1 MacからでもWindows365の実行は可能だろう。
M1 MacはWindowsが使えないって本当?噂の真意を調査してみた
MacでWindowsを使う方法にはいくつかあるが、その中でM1 Macにも使える手法はあるのか。という点について調査した結果を下記の記事にて紹介しているので、機になる方はチェックしてみてほしい。
個人向けのWindows365が提供されれば、MacでWindowsを使う方法という点で最も簡単な手法となるだろう。

まとめ
Windows365、はやく個人向けに提供してほしい。ARM版をWindowsをx86ベースと同じ仕様に近づけるよりは開発コストも低いと思うので、このサービスによりMacによるWindows利用がさらに楽になるだろう。
逆に、Appleがこのようなサブスクリプション契約を提供するとは到底思えない。
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